願成寺の参道入り口を示す門標。
門標の上には聖観世音菩薩が祀られており、参拝者を温かく迎えてくださっております。側面には宮城三十三観音札所を示す、三十番観音ご詠歌が刻まれています。
門標の隣には掲示板が設置されており、願成寺の行事日程などがご案内されています。
参道に入ってすぐに、馬頭観音菩薩、庚申塔、軍馬花岡號慰霊が建立されています。庚申塔は病気封じのご利益があるとされる事から、参拝者や檀信徒、近隣住民の無病息災、延命長寿を願い建立されました。
馬頭観音菩薩は、戦時中、寺を守ってくれた軍人の乗っていた馬や動物たちを供養するために建立されています。
平成23年3月11日、東日本大震災によって失われたすべてのものの鎮魂のために「龍王プロジェクト」がチェンソー彫刻家 城所ケイジ師によって行われ、松島青龍山瑞巌寺をはじめ東北各地に被災地の木材を使って彫られた龍王が納められました。願成寺には平成24年に「無量四諦龍」として製作され納められました。
「無量四諦龍」は無量の悩みを救って頂くため、守護水神として祀り、水(海)の清穏、震災による犠牲者の御霊の鎮魂、史実を忘れないための碑、そして一日も早い塩釜の復興への願い、様々な思いを込め願成寺に建立されました。
無畏観音菩薩は、鈴木はな(第10世住職宗因久直和尚の母)が助産師として十年を迎え、助産した赤ちゃんが2千人以上となった事を記念して、安産の仏様として建立されました。
鈴木はなさんの温容が映し出された無畏観音菩薩はこれからも沢山の出産を見守ってくれる事でしょう。
寺は昔から山の上に立つ事が多く、願成寺の山号は「無量山」と称されています。
山号を記した額は願成寺の中興開山(荒れたお寺を復興させた方)である天嶺性空大和尚によって書かれたものが掲げられていましたが、傷んできた事から本堂内に宝物として納められ、現在は瑞巌寺のご住職であった盤龍老大師によって記された山号額が昭和10年に建立された山門に掲げられています。
ご参拝の際は山門をくぐり入山しましょう。
様々な事情でこの世に生まれる事ができなかった胎児や生まれて1年以内に亡くなった赤ちゃん、この世で長く生きられなかった子供を弔い、供養するための場所です。
水子地蔵は母が子へ与える愛情のように深い慈愛の心を持った水子の母親代わりの慈母地蔵尊です。
極楽で暮らす子供たちの安寧を願って手を合わせてください。
墓守りの後継者がいない方、お骨を埋葬する墓地がない方など様々な問題を抱えた方々の救済を目的として建立されました合葬墓です。
すべての人々に仏恩が施される事を願い、墓石の上には当寺の本尊である釈迦如来像、墓石内には阿弥陀如来像、敷地内に六道能化地蔵を祀っています。